熊本県薬剤師会では、各関係機関と連携し、県下の小・中・高等学校生徒を対象とした薬物乱用防止教室などの積極的な啓発活動を、学校薬剤師が中心となって行っています。そのような活動を通して広く県民の皆様に薬物乱用やその弊害に関する正しい知識を普及し、麻薬・覚せい剤・大麻・シンナー等の薬物乱用を根絶する社会環境づくりを進めています。

薬物乱用とは?

薬物乱用とは、医薬品を本来の目的から逸脱した用法や用量あるいは目的のもとに使用すること、医療目的にない薬品を不正に使用することをいいます。もともと医療目的の薬物は、治療や検査のために使われるものです。それを遊びや快感を求めるために使用した場合は、たとえ1回使用しただけでも乱用にあたります。

医師から処方された薬

医師から処方された薬は、その人の症状に合わせて調剤された薬ですから、良く効いたからといって、他の人にあげないでください。また、もらわないようにしてください。

薬物乱用は何故いけないの?

シンナー・覚せい剤などの薬物を乱用すると、それらをやめたくてもやめられない依存状態になります。薬がきれると身体的苦痛や精神的苦痛を感じ、次の薬物が欲しくてたまらなくなるため、薬物を入手するために窃盗・詐欺・売春などを平気で犯すようになります。また、脳をはじめ身体が破壊されて元に戻らなくなり、場合によっては死に至ることもあります。また、妄想や幻覚によって殺人・放火等の重大犯罪を起こすこともあり、社会問題となっています。

薬物乱用を防ぐためにはどうしたらいいの?

乱用者の多くは、ほんのちょっとした好奇心から薬物を安易に使い始め、繰り返し使用することで身体が慣れてしまい、さらに強い効果を求めて次第にエスカレートしていきます。いたずら半分の少年期の「タバコ・お酒」に始まり、シンナーなどの有機溶剤に興味を抱き、やがて大麻・覚せい剤・コカイン・麻薬などの乱用へ移行し、ひいては取り返しのつかない「犯罪」を起こすことにつながっていきます。一時の好奇心から一生を台無しにしないようにするためには、医薬品をはじめとする薬物についての正しい知識を養うことが第一歩となります。そして何より必要なのは、様々な薬物乱用の誘惑に対して〝断る勇気〟をもつことなのです。

どこに相談したらいいの?

お一人で悩まずに、まずは相談することが大切です。

薬物乱用・おくすりに関することは、お近くの薬局・病院の薬剤師や保健所までご相談ください。

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